2012年5月18日金曜日

Rochester便り: 妊娠


出産から10日経ちました。大部、体調も回復してきましたが、まだまだしんどいです。息子(名前は健太です)は、ぐんぐん大きくなって元気いっぱいです。あまりぐずることもなく、とても育てやすいなぁ、というのが、今のところの感想です。

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出産は、はっきり言って難産でした。

19日は朝から調子が悪く、母が行きたいと言っていた美術館にも行く気にならず、ひとりで行ってもらいました。母を送ることもおっくうで、夫に頼み、私はずっと横になっていました。夜ご飯を食べたあと、ソファで横になっていた8時45分に、突然ブチッとお腹で音がして破水。すぐに病院に行き、ついた頃には陣痛が8分おきにきていました。この頃は生理痛のちょっと重い感じで、そこまで痛くはなかったです。それから順調に陣痛は進み、20日の午前2時半には2,3分間隔になっていました。しかし、子宮口は4センチ。破水していたこともあり、ここで硬膜外麻酔を入れました。(無痛分娩だったため)。同時に、子宮口の開きが悪いので、陣痛促進剤を点滴し始めました。

この時には、かなり痛くて(主に腰とお腹)呼吸法と夫のマッサージでなんとか我慢していたものの、いたーい、と時折声がでる感じ。「4センチでこんなに痛いの!」という感じでした。


痛みclincsジョリエットIL 。

麻酔を入れてからは嘘のように痛みが全くなくなり、お腹の張りを感じる程度なので、うつらうつら眠っていたほどでした。家で留守番してもらっている母に、「お腹がすいてたまらないよー」と電話をかけられたほど。ナースからも、「明日のお昼頃のお産になりそうだから、それまで眠りなさい」と言われたほど。夫も、マッサージの必要がなくなったので、ここから熟睡、麻酔をしているため、トイレに行けないので、ナースが定期的に導尿しに来たり、血圧を測ったり、ドクターが子宮口の具合を見に来たり、と人が出入りするたびに、部屋の明かりがつけられるのですが、全く起きることがなく、ナースが笑っていました(^^;

ところが、その後も子宮口の開きが通常は1時間に1センチ開くものが、2時間に1センチ、と微弱陣痛が続き、朝10時頃から赤ちゃんの心拍が低下し始めてしまいました。いわゆる胎児仮死です。41週0日だったこともあり、胎盤機能も少しおちていたこともあるのでしょう。この時点で、子宮口は7センチ、赤ちゃんの頭に直接分娩監視装置をつける処置を行って、胎児心拍のモニターをよりしっかりすることになりました。同時に、促進剤の量を増やし、早めに子宮口を開き、お産に持っていけるようにする、と医師より説明がありました。


フィリピンにおける高血圧statistcs

私は、この時点で、いろいろと経膣分娩で頑張るより、帝王切開に持っていたほうがいい、と判断しました。微弱陣痛だと、子宮口が開いても赤ちゃんがおりてこなかったり、そのうちに心拍がもっと低下してシビアな状態になったり、医療処置(吸引や鉗子分娩)が必要なお産になったりし、最悪の場合は赤ちゃんが死んでしまったり、障害が残ったりすることがあるからです。そういう症例をみてきたこともあり、もともと経膣分娩に全くこだわりもなく、「何かあれば帝王切開でも全く構わない」とずっと思っていました。でも、そう思っていはしたけれど、本当にそういう展開に自分がなるとは‥という感じでした。

夫に伝え、帝王切開にしてほしい、と医師に伝えてもらいました。夫は、もう少し促進剤で頑張ってみた方がいい、という意見でしたが。医師は、「まだ正常範囲内の軽度な心拍低下だから、このまま進めても正常範囲内。帝王切開はものすごく安全策としてやる、という感じになる」というような説明で、私もあまり強く自分の意見を押し通すことができず、あと2時間待って、子宮口が開かなければ帝王切開にしましょう、ということになりました。

その2時間、時折心拍の低下を聞きながら、ひたすら無事を願う一方、「多分帝王切開だな」と夫と話していました。

13時になり、診察の結果、全開大になっていました。麻酔のため、痛みは相変わらずまったくなし。13時半からいきみを開始しましたが、感覚がないため、いきみ方が全くわからず、どこに力をいれていいのやら。ナースや夫が、どういきめばいいのかを教えてくれ、やってみるものの、自分でもいきんでいるのか、どうなのかわかりません。でも、あかちゃんの頭が見えているよ、といわれ、いきみ続けました。


肥満予防

麻酔の量を減らしてもらって、それからは陣痛を捉えることが出来、少しいきみ方がわかってきました。しかし、1時間経っても赤ちゃんが降りてこず、さらにいきむと胎児心拍が低下するという、ある意味予想どおりの展開になりました。

ここで、医師から、やはり赤ちゃんが降りてこないし、心拍が落ちてきているから、鉗子分娩か帝王切開をしましょう、どちらにしますか、と言われます。絶え間なくくる陣痛の合間、私は、「ほら、だからさっき帝王切開すればよかったんだ!もう骨盤に赤ちゃんの頭が入ってきたのだから、今更帝王切開してもリスクが高いじゃないか!」と医師にも夫にも、そして自分の意見を通せなかった自分の弱さにも腹が立ち、「もうここまできたら、下から産むしかない。私が頑張って産むしかないんだ。絶対に健康に産んでやる!ここまで来て何か起こすわけには絶対にいかない!」と腹が据わりました。鉗子分娩を選択し、そこから医師やナースがバタバタと準備をはじめます。

準備が整い、またいきみを開始しました。上記の怒りを全部いきみに込めて、2,3回、夫が後に言うに「ものすごい壮絶ないきみ方だった」いきみと、鉗子の助けで、15時半に赤ちゃんが娩出されました。

ところが、赤ちゃんが出てきたのに、泣きません。「あぁ、泣かない、お願い泣いて」と、思ったこの時間の長かったこと。ナースが吸引したら、元気に泣き始めました。あぁ、よかった、と、ここでやっと安堵し、涙がこぼれました。


ところが、鉗子分娩の影響で私の出血が多量となり、さらに産道の裂傷が激しくて、なかなか処置がすすまず、出血はし続けます。処置がしにくい、とのことで、手術室に運ばれ、縫合を受けることになりました。その前に赤ちゃんを一回抱かせてもらい、手術室へ。手術室が寒かったのと、出血のショック反応と、恐ろしさで、今まで私がナースとして見てきたシバリング(悪寒)の中でも、もっともひどいのでは、と思ったほど(主観と客観だと違うのでしょうけど)、全身がガタガタ震えて、とめようとしても全然止まらず、歯がガチガチ、処置中の1時間半、身体がすごく震えていました。

処置が終わり、分娩室に帰る時には、すごく気分が悪くて、嘔吐し、麻酔科の先生が吐き気止めと硬膜外麻酔を抜く処置を速やかにやってくれました。そのドクターの慌てぶりに、あぁ私、今プレショック状態になっているのだな、と思いました。

分娩室に帰り、すぐに赤ちゃんにおっぱいを吸わせるか、と聞かれたのですが、とてもとてもそれどころではなく、ちょっと待って下さい、と断ってしまいました。その後1時間位してからやっと、落ち着いてきて、手元に抱っこすることができました。赤ちゃんは、5分後のアプガースコアは9点と良好で、元気で一安心。

しかし、私は採血にて、出血多量による重度の貧血でヘモグロビンが7ということで、輸血を4単位することになりました。

強い痛み止めと、大量輸液で、この時は痛みも気分不良もなく、比較的落ち着き、分娩から5時間経って、普通の部屋(個室)に移ることが出来ました。この日、赤ちゃんは預かってもらい、夫には付き添いをしてもらいました。

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以上が分娩の経過なのですが、最初の数日間は、思い出すだけで悪夢で本当に辛くて、夫が一時的に家に帰っている時などは、思い出しては涙を流していました。さらには、産後、いろいろな辛さがあり(また次回書きたいと思います)、マタニティブルーによる感情の不安定さもあって、こうして書けるようになるまでは10日もかかってしまいました。

でも今、無事に母子ともに退院できて、子供の顔をみていると、本当に無事に産まれてきてくれてありがとう、という思いでいっぱいです。色々と正常にいかないことがたくさんありましたが、出産を経験できてよかった、と、やっと今思えるようになりました。



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